【おやつは何を?】
「はーい!おすわりだよ。」
手に持ったおやつに全集中しながらも、満面の笑みで私の目と手のおやつを交互に見て、まだかまだかとお尻をもぞもぞさせている。
「よし!おりこうだね。」
とおやつを差し出すと耳をペタッとさせ、目をうっすら閉じながらゆっくり食べ始めるホワイトシェパードのスバルに対し、勢いよくパクっと食いつく柴犬の龍馬。
こんなゆったりした時間を楽しむのが犬との暮らしなのだと。こんな時間を与えてくれる犬たちに感謝。
あなたはこのような時、愛犬のおやつとして何を与えていますか?
犬用クッキーやガム、チュールといったものでしょうか。
そう、我が家の犬たちもそれらを日ごろから与えていました。
ですが、ある日から下痢が続き、獣医へ・・・。
原因は犬用おやつなどに含まれる油が胃の中に大量に残ってしまっているとの事。
なるべく油の少ないものを選んであげようと思ったのですが、どのおやつにも油は入っているとの事。油脂類や脂肪酸(リノール酸、リノレン酸、高度不飽和脂肪酸など)と書かれているものがいわゆる油です。食いつきをよくするため、これらの油脂分を添加しているそうです。
そして、許されたおやつは野菜でした、、、
美味しそうな肉肉しい匂いがしない野菜には見向きもしないため、おやつにもご褒美にもなりませんでした。
【鹿肉の里】
そんな時、友人から犬には鹿肉がいいと聞き、早速、猟友会のメンバーでもある叔父に話をしたところ、鹿肉の中で人が食べる部分はほんの一部で、大半は捨ててしまうとの事。食べられないわけではないが、筋などが多く食べづらいとの事。
その鹿は毎年冬に害獣駆除で猟友会のメンバーが獲っている鹿です。見た目はかわいいためかわいそうとか思いますが、実際、山に住んでみると農作物が食べられる、荒らされる、道に飛び出てきて事故を起こしてしまうなど、農業を生業としている方々にとってみれば深刻なのです。だからと言って乱獲されてしまわないために、毎年〇頭と決められた数しか獲れないようになっています。その辺は山に住む方々は自然のことをよくわかっているためシビアです。
近年山に餌がなくなり、里に下りてくる鹿が多くなってきているとの事。それは山に住む人が少なくなり、山を管理できないため荒れてしまっているのです。山はしっかり管理しないとちゃんとした木が育たないだけでなく、山に住む動物たちの餌となる木の実や木の皮なども育ちません。だから、動物たちは里に下りて人間の作った作物や木の実を食べるしかないのです。それを害獣扱いするのも我々人間のエゴかもしれません、、、。
野生生物を山から追い出し、里に下りてきた動物たちを害獣とし駆除をする。野生の生態系は本来なら増えすぎず、減りすぎない、いいバランスで成り立っています。その生態系を壊しているのは私たち人間なのですね。
私たち人間が住みよく生活していくために増えすぎた鹿の数を減らしていかなくてはなりません。鹿の数を減らすことは、鹿たちの命を奪うことです。
鹿も私たちと同じ命あるものです。鹿の命を奪う以上、鹿の体を有効に使うことが生命の尊厳を守ることだと思います。奪ってしまった鹿の命を粗末にはしたくないと思い、あえて人の食べる部分ではなく、捨てられる部分を使い、消費することで鹿の生命の尊厳を守ることだと思っています。
また、山の現状を広く知っていただきたいと私は思うのです。
【SDGsについて】
最近よくSDGsという言葉を聞く機会があるかと思います。持続可能な開発目標として2030年までに達成すべき17の目標という取り組みです。
当たり前のように言っていますが、私も知ったのはつい最近です。気づけばテレビや新聞などにも出ており、学校教育に取り入れられているほどだと。
私もSDGsに何かしらで関わっていきたいと思っているものの自分には何が出来るのか、なんとなく気にはしているけれども、どう関わればいいのかわからずにいました。
そんなSDGsの話をしながらこの鹿肉ジャーキー シカしうまいワン のパッケージ製作の相談をしていました。するとデザイナーさんからその想いパッケージの色をSDGsの15番の色と同じにしておきましたとの連絡があり意味は少し違うけれどもなんとなく関われた感じがして嬉しかったのを覚えています。
貧困の解消や格差の是正、働きがいや経済成長、気候変動など、私は何に携われるのだろう。
悶々。(笑)
【エシカルについて】
SDGsにどう関わっていけばいいのか、何が私にできることなのか。頭の片隅に追いやられた状態で鹿肉ジャーキー シカしうまいワン のチラシをあちこちに置かせてもらいに回っているとき、『エシカル』という言葉に出会います。
あなたはこの『エシカル』とは何かご存じですか?
『エシカル』の前に、まずはアップサイクルの説明をします。
アップサイクルとは廃棄物や副産物、不要になった製品などをゴミとして捨てるのではなく、手を加えて新しい製品に蘇らせそのものの価値を高め(アップ)世の中に流通させる(サイクル)ことをいいます。
この鹿肉ジャーキー シカしうまいワン はもともと捨てられていたものをそのまま加工し製造しています。(ゴミ捨て場から拾ってきたわけではないですよ)
まさにアップサイクルそのものです。
リサイクルにも似ていますが、リサイクルは一度原料に戻す工程があります。ペットボトルや古紙などは一度溶かしたりして原料に戻してから製造されます。
では、それがどう『SDGs』とつながるのか?
そこで、エシカル消費が関わってきます。
エシカルという言葉は直訳すると「倫理的な」という意味です。一般的な考え方では、多くの人が正しいと思っている事で、人間が持つ良心から発生した社会的規範と言われています。この一般的な意味合いが根底にありつつ、地球環境や人、社会、地域に配慮した考え方を言います。今、エシカル消費と言って日本ではこの考え方に基づく消費が注目されています。
私たちは消費者です。日々の生活の中で、買い物を通じて世界が抱える問題を解決に導く一端を担うことができるのです。
身近なものでいうと、セブンイレブンのおにぎりやお総菜など賞味期限間近になると、緑色のシールが貼られているのを見たことはありませんか?
そこには、エシカルプロジェクトと書かれています。これは、食品ロス削減のための取り組みです。すぐに食べるものであれば、これで十分だよねと、買うだけで、『SDGs』につながるのです。やはり大手こそこういった取り組みをしていくことが、広くたくさんの人に知ってもらうことにつながるため、大切なことであるし、真っ先に取り組むセブンイレブンが素晴らしいなと思いました。コンビニで買うときはこれを選んでいるよ!というあなたもアンテナが高く素晴らしいです。
【選ぶもので世界が変わる、そして人生が変わる。】
何かを買うとき、アップサイクル商品を選んでみる。
それだけでエシカル消費になるのです。
いわゆる廃棄物になってしまっていたであろう物が一点物の家具やバッグ、洋服などに
これがこんな風になるんだ!といった新しい発見ができる。
その商品が元々何からできているのか、どうしてこの発想に行きついたのかなど商品を通じて学ぶ。
そしてまた、それらの商品を選び、物を大切にすることによって社会や環境が少しずつでも変わっていく・・・。
何かに興味を持つことは、生活に潤いを与えます。
興味を持ったことを学び、知識を得ることで心が豊かになります。
自分が納得し、いいと思ったものに囲まれていると毎日が楽しくなります。
ここで、SDGsを知り、興味を持っていただけたのであれば幸いです。
選ぶものに思いを馳せてみてください。
そこから世界が、地球環境が、あなたの人生が変わっていきます。
花島 さおり