THE ORGANICS by ethical living
“気をつけるという意識 -Awareness that careful-“

「 THE ORGANICS by ethical living」とは「体にいいものでつながろう -The Circle Of Good Things For The Body-」をテーマに、衣・食・住 において、健康的で地球環境にも優しいライフスタイルを提案していくコーナーです。

第6回目は “綿花栽培のための農薬と殺虫剤について Part 2 -About pesticides and pesticides for cotton cultivation Part 2-“ です。

今回は、前回に引き続き、コットンについてお話ししたいと思います。

あなたもそうだと思いますが、コットン(綿)とは私自身長い付き合いといいますか、今までの人生、ほとんど毎日、何かしらの綿製品を着て生きてきました。しかし、綿花生産量世界一のインドでは綿花栽培で使用する農薬が、農民たちを死に追いやっているという事実を知り、綿花農家の人たちの犠牲の上に成り立っている今のコットンビジネスは、人として見て見ぬ振りをしていていいのか、考えさせられます。

(前回ブログより抜粋)
「農薬が農民たちを殺している、、、」
綿花生産量世界一のインドでは綿花栽培で使用する農薬が、農民たちを死に追いやっていると言うのです。
綿花につく害虫は害虫駆除の農薬に対してすぐに免疫力をつけ、今まで使っていた規定の量では効き目がなくなり、農民たちはマスクや防護服なしで規定量の倍以上の量を散布しているそうです。そして何時間も農薬を撒いてはめまいを感じ、舌の感覚が麻痺し、吐き気がひどく食欲がないという毎日が続いて、病院の集中治療室には瀕死状態の農民で溢れかえっていると言うのです。
さらに、害虫に対して効果の高い、新しい高価な農薬が市場に出ると農民たちは借金をして購入します。しかしまた害虫に免疫がついて効き目がなくなり、新たな農薬を借金をして購入し、また効き目がなくなり、、、この悪循環にはまってしまい返せないほどに膨れ上がった借金を苦に農薬を飲んで自殺する農民が毎年数千、数万人いるそうです。
さらに綿花を繊維へ加工する際、そこで働く人たちは大量の農薬が付着したコットンの粒子を吸い込んでしまい、失神の発作やめまいを常にかかえ、農民たちと同じように舌の感覚は麻痺し、吐き気を感じながら過酷な環境で働いているそうです。
脱色や染色にはさらに多くの化学薬品が使用されます。ここで働く人たちは有害な化学薬品に皮膚を直に晒し、塩素ガスのような強烈な匂いに包まれながら働き、その結果、彼らの平均寿命はなんと35歳になってしまったようです、、、

私自身20歳からアメリカでヴィンテージデニムや古着のバイヤーをしながら、アメリカンコットン(米綿)のあのドライな肌触りに魅了され、アメリカ国内でカットソーを生産していた20年以上前から、残念ながらこのような犠牲の上にコットンビジネスは成り立っていたようです。1990年代には農薬使用がピークだったようで、綿花栽培における全世界の殺虫剤使用量は20%以上だったという事実を知り、現在なんとも言えない焦燥感に駆られています。

Tシャツ
スウェット
パーカー
ボタンダウンシャツ
デニム、、、

このような私の好きなアメリカンスタイルのアイテムはほとんどコットン(綿)でできています。

あなたの持っているアイテムもポリエステルやレーヨンなどが入っていることもありますが、ほとんどがコットン(綿)からできているはずです。これだけたくさんのアイテムがコットン(綿)から作られているとなると相当な生産量です。
世界では年間約 2,710万トン(2011年〜2012年)のコットン(綿)が生産されています。
これだけのコットン(綿)を生産するのにどれだけの犠牲が払われているのでしょうか、

そして、もしこれだけのコットン(綿)がすべてオーガニックコットンならばどれだけの命や環境が守られるのでしょうか?

オーガニック・コットンとは、オーガニック農産物等の生産方法についての基準に従って2 ~ 3 年以上のオーガニック農産物等の生産の実践を経て、認証機関に認められた農地で、栽培に使われる農薬・肥料の厳格な基準を守って育てられた綿花のことです。

世界生産量で年間 2,710万トン(2011年〜2012年)のうちオーガニックコットンの生産量は 13万8000トンです。割合だと1%にも満たない0.5%となります。なんとかこの0.5%を1%に、1%を2%に生産量を増やすことはできないのでしょうか?
生産量を上げることによって、環境に優しいオーガニックコットン栽培方法で、地球を次の世代に繋げていくということも非常に重要ですが、何より「命を守る」ことに繋がります。

想像してみてください。
子供たちが無邪気に農薬の怖さも教えられず、素手で綿花畑で撒いている姿を、、、
その生活が続くと行く末は、病院の集中治療室です。
これがインドでの綿花農家の現実です。

これでいいのでしょうか、、、?

綿花農家の人たちが大量の農薬、殺虫剤を使い命を削ってまで行う綿花生産ではなく、きっちりとした基準があるオーガニックコットン生産へのシフトする原動力になるのは、オーガニックコットンの需要を増やすということに他なりません。

しかし、ただ単に需要を増やすと言っても難しい話です。そして一過性のものではなく、継続性がなければいけません。
あなたの生活に一番身近なところにオーガニックコットンを、、、
となると、Tシャツや肌着をオーガニックコットン製品に変えていくのはどうでしょうか?
毎日着るものですし、直接肌に触れるものですから、有機塩素化合物などの化学物質が繊維に残っていないオーガニックコットンの方が体にいいに決まっています。
それに、アトピー性皮膚炎が完治するとは言いませんが、発生原因の一つを減らすことができ、少しは症状を緩和すると言われています。
ただ気を付けなければいけないのが、綿自体はオーガニックコットンですが、製造や加工過程によって漂白剤、化学染料、柔軟剤などを大量に使用している場合があるので、そのオーガニックコットン製品がどのように作られているか、どのような加工がされているか、を購入する際は確認した方がいいかもしれませんね。

あなたもオーガニックコットン製品を意識して使ってみませんか。
今日からできるサステナビリティー、、、

健康的で地球環境にも優しいライフスタイルがエシカルリビングにつながっていきます、、、