「連載企画02」THE ORGANICS #5綿花栽培のための農薬と殺虫剤について Part 1

THE ORGANICS by ethical living
“気をつけるという意識 -Awareness that careful-“

「 THE ORGANICS by ethical living」とは「体にいいものでつながろう -The Circle Of Good Things For The Body-」をテーマに、衣・食・住 において、健康的で地球環境にも優しいライフスタイルを提案していくコーナーです。

第5回目は “綿花栽培のための農薬と殺虫剤について Part 1
-About pesticides and pesticides for cotton cultivation Part 1-“ です。

窓を開けて過ごす昼下がりが心地よく感じる季節になってきました、、、
そんな心地いい昼下がりとはミスマッチなこんな記事を目にしました。

「農薬が農民たちを殺している、、、」

綿花生産量世界一のインドでは綿花栽培で使用する農薬が、農民たちを死に追いやっていると言うのです。
綿花につく害虫は害虫駆除の農薬に対してすぐに免疫力をつけ、今まで使っていた規定の量では効き目がなくなり、農民たちはマスクや防護服なしで規定量の倍以上の量を散布しているそうです。そして何時間も農薬を撒いてはめまいを感じ、舌の感覚が麻痺し、吐き気がひどく食欲がないという毎日が続いて、病院の集中治療室には瀕死状態の農民で溢れかえっていると言うのです。
さらに、害虫に対して効果の高い、新しい高価な農薬が市場に出ると農民たちは借金をして購入します。しかしまた害虫に免疫がついて効き目がなくなり、新たな農薬を借金をして購入し、また効き目がなくなり、、、この悪循環にはまってしまい返せないほどに膨れ上がった借金を苦に農薬を飲んで自殺する農民が毎年数千、数万人いるそうです。
さらに綿花を繊維へ加工する際、そこで働く人たちは大量の農薬が付着したコットンの粒子を吸い込んでしまい、失神の発作やめまいを常にかかえ、農民たちと同じように舌の感覚は麻痺し、吐き気を感じながら過酷な環境で働いているそうです。
脱色や染色にはさらに多くの化学薬品が使用されます。ここで働く人たちは有害な化学薬品に皮膚を直に晒し、塩素ガスのような強烈な匂いに包まれながら働き、その結果、彼らの平均寿命はなんと35歳になってしまったようです、、、

これは大変だ!

たしかに、綿花は他の植物に比べ、特に害虫のつきやすい植物のため、駆除するために使う農薬量は全世界で使用する農薬量の約10%と言われています。
それも全世界農地のわずか1%に満たない綿花畑で、、、。

それに、綿花は種を取り除くなどして繊維になりますが、まだ大量の農薬が付着していて、有機リン残留物(神経毒性の強い化合物が多い)は最低2ヶ月は繊維の中に残り、有機塩素化合物は一生繊維から消えることはありません、、、
農薬の脅威は野菜や果物だけではなく、ほぼ毎日身につける綿製品にまで何かしらの影響を与えていると言う事実には驚かされました。

しかしこのインドの綿花栽培における農民たちが陥っている悪循環を、なんとか食い止めることはできないのでしょうか、、、害虫と農薬の問題に付け加え、児童労働の問題もあるそうです。
今後、THE ORGANICSでは、このような犠牲の上に成り立っているアパレルカットソービジネスについて、あなたと考えていきたいと思います。

健康的で地球環境にも優しいライフスタイルがエシカルリビングにつながっていきます、、、